安く相手に送りたいし、定形外郵便の着払いで出してみよーっと♪
定形外郵便は着払いで送ることはできないんじゃよ。
えッ!?!?何で着払いができないの??
着払いにできる発送方法は決まっておるのじゃ。
一体どういうものが着払いできて、どのくらい金額に差があるのかを詳しく解説しよう!
手紙(第一種郵便物)には、「定形郵便物」「定形外郵便物」「郵便書留」の3種類があります。
そのうち「定形外郵便物」は定形では収まりきらない大きめの郵便物、または50g以上4kg以内の重さの物となりますが、これに「着払い」のオプションサービスを付けることができるのでしょうか?
実は近年この「定形外郵便」と「着払い」に関してトラブルがあるとのことなのです。着払いにできるサービスの種類なども合わせて検証していきましょう。
記事の目次
定形外郵便の着払いはできない!
郵便物は、基本的に前払いであることが『郵便法』にて決められています。
『郵便法』
第二節 郵便に関する料金の支払 第二十八条 (料金支払の方法及び時期)
郵便に関する料金は、この法律若しくはこの法律に基づく総務省令又は郵便約款に別段の定めのある場合を除いて、郵便切手で前払をしなければならない。
『郵便法』第二節 第二十八条より引用
また、『郵便規則』では、
『郵便規則』
第三節の二 料金受取人払い
第五十六条の九
1 郵便法第三十二条の二第二項の総務省令で定める郵便物は、新超特急郵便物及び小包郵便物とする。2 前項の郵便物は、その表面の左上部(横に長いものにあつては、右上部)に「料金着払」の文字を記載し、かつ、その外部に差出人の氏名及び住所又は居所を詳細かつ明確に記載して差し出さなければならない。
3 第一項に規定する小包郵便物は、書留及び速達以外の特殊取扱とすることができない。
というように、きちんとした規則があります。つまり、「法律に基づいた定めのない郵便物は着払いはできない」うえに、「料金受取人払いができるのは、超特急郵便物と小包郵便物のみ」ということになりますね。
それなのに、「定形外郵便の着払い」でトラブルが起こっている。というのはどういうことなのでしょうか?
定形外郵便については、更に以下の記事で詳しく解説しています。
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定形外郵便物と着払いのトラブル
近年インターネット上で品物をオークションにかけて売り買いをする「ネットオークション」や、インターネットで品物をフリーマーケット感覚で売り買いする「フリマアプリ」などが増えていますよね。
通常の金額よりも、かなり安い金額で購入することができるということで、老若男女問わず大変人気のシステムです。
しかし、このインターネット上での商談成立の後、品物の送り方でトラブルがあるのです。
トラブル事例 定形外郵便は補償がなく着払いもできない
とあるオークションでの出品者の話ですと、落札者から「定形外郵便で着払いにしてください。」という要望が大変多いそうです。
定形外郵便での発送は、紛失などの事故が起こった場合に補償がないということから、リスクが高いため宅配便か小包で発送という注意事項を、あえて記載しているというのです。しかし落札者のほうからは、
「自分が料金を負担することになるのだし、紛失などの事故はよっぽど起こることがないから定形外郵便の着払いにしてほしい。」
という連絡が来るそうです。定形外郵便の着払いはできないことを根気よく説明しましたが、この時は結局品物を送ることがなかったとのことでした。
トラブル事例 定形外郵便がなぜ着払いができないか納得してくれない
先ほどの事例では出品者と落札者のトラブルでしたが、今度は元郵便局員と窓口に来たお客さんとのトラブルです。元郵便局員が郵便支局の受付をしていた時に、窓口に来たお客さんが
「この郵便物を定形外で送り、相手が料金を払います。」といったそうです。つまり着払いの事です。元郵便局員が、
「定形外郵便の着払いはできませんので、着払いになさるなら、ゆうパックかゆうメールになります。」
と伝えたところ納得がいかなかったらしく、なぜ定形外郵便の着払いができないのかということを、詳しく説明しなければならなかったということです。しかし、なぜそこまで「定形外郵便の着払い」にこだわるのでしょうか?
郵便局で小包(ゆうパック)として送ると料金が高くなる
荷物をゆうパックとして発送すると、定形外郵便よりも高くなってしまうからということです。
では、実際にどれほどの違いがあるのでしょうか?
東京都から東京都へ発送する場合
※商品は「縦・横・高さは60cm以内 重さ30kg以内」とします。
- ゆうパック(セキュリティサービス付き)着払いの場合=1,060円
- ゆうパック(セキュリティサービスなし)着払いの場合=690円
- 定形外郵便(オプションサービスなし)の場合=120円
- 定形外郵便(オプション 簡易書留付き)の場合=430円
東京都から愛知県に発送する場合
※商品は「縦・横・高さは60cm以内 重さ30kg以内」とします。
- ゆうパック(セキュリティサービス付き)着払いの場合=1,110円
- ゆうパック(セキュリティサービスなし)着払いの場合=740円
- 定形外郵便(オプションサービスなし)の場合=120円
- 定形外郵便(オプション 簡易書留付き)の場合=430円
なんと、これほどの違いがありました。確かに、商品を安く購入できたとしても送料にお金がかかっては、安く購入した意味がなくなってしまう場合もありますね。
しかし、これを無理に押し通して定形外郵便の着払いで送ろうとすると、『郵便法』に違反してしまう可能性があるのです。いくら料金が安くても、ちゃんとルールに沿って発送してもらうようにしましょう。
着払いができるサービスは限られているってあまり知られていないかも!?
ルールに沿って着払いを利用しよう!
着払いを安く送る方法を以下の記事で詳しく書いていますので、ぜひ参考にしてください。
着払いにできるサービス
では、オプションサービスの「着払い」を付けることができるサービスとは、何があるのでしょうか?
- ゆうパック
- 点字ゆうパック
- 聴覚障がい者用ゆうパック
- ゆうパケット
- ゆうメール
- 心身障がい者用ゆうメール
- 新超特急郵便(後の『新超特急郵便ってなに?』で詳しく説明いたします。)
上記7点が着払いにできるサービスとなっています。こちらのサービスを利用すれば、問題なく着払いで送ることができますよ。
着払いに付けることができるオプションサービス
着払いに付けることができるオプションサービスは、『速達』、『書留(ゆうパックの場合はセキュリティサービス)』、『特定記録』、『チルド』になります。
荷物の種類によっては、付加することができないオプションサービスがありますので窓口にて尋ねてくださいね。
着払いの手数料
まずは、あらかじめ荷物の受取人に、運賃とその料金、着払いの手数料を支払ってもらうことの許可を得ておきましょう。運賃・料金と次の着払い手数料を足したものが、受取人側の支払金額になります。
なお、下記の手数料は荷物1個分のものです。
料金を後納とするもので、なおかつ郵便私書箱に配達する荷物 | 10円 |
料金を後納とする荷物 | 15円 |
郵便私書箱に配達する荷物 | 15円 |
上記3種類以外のもの | 21円 |
※「ゆうパック」および「点字ゆうパック」「聴覚障がい者用ゆうパック」の手数料は無料になります。
新超特急郵便を利用すれば当日に配達してくれる!
着払いにできるサービスの中に「超特急郵便」というものがありますが、これはだいたい午前中に配達を頼むと、当日午後5時頃までに配達してくれるという超特急のサービスです。
電話一本すれば送りたい荷物を取りに来てくれる上に、料金の別納や、後納も利用できるというものです。
もちろん着払いもOK!なのですが、「札幌市内 (南区の一部を除く)」「東京都23区内」「名古屋市内」「大阪市内」「福岡市内」のみと利用できる場所が限られていることと、利用したい時は、事前に申し込みをしなければならないこと、定期的に継続して利用することが大前提となりますので、どちらかというと企業向けのサービスとなるでしょう。
しかし、郵便局のホームページにある新特急郵便のサービスの説明には明記していませんが、実は窓口にて個人が1通差し出すことを申し出れば受け付けてくれることもあるのです。
ただし、事前に窓口に「新特急郵便」の取り扱いをしているかどうかの確認が必要なので、電話で確認しておくといいでしょう。※上記市区内にある郵便局でも、取り扱っていない窓口があります。
そして料金は「プラス 822円」とお高めですので目的に合わせた利用をした方がいいですね。その他にも着払いで相手位に最短で届けたい場合に使いたいサービスを、着払いで相手に最短で届ける方法!荷物・手紙それぞれを解説!の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
当日に何としてでも送りたいなら該当する地域であれば、超特急サービスを使うと便利じゃな!
該当しない地域だとしても、まだ諦めてはならんぞ!
荷物や郵便を当日に届けたい場合に、参考になりそうな記事を下記で書いていますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
定形外郵便は着払いを取り扱っておらず、それがなぜなのかもこれで判明いたしました。せっかく品物を送り、送ってもらうのですから気持ちよく取り引きをしたいものです。
郵便局の窓口でも、「定形外郵便の着払いのお断り」をするケースがままあるとのことでしたので、事前に知っておけばスムーズな受け付けができますね。
着払いをするときは、着払いのオプションを付けることのできるサービスを利用するようにしましょう。
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